配偶者の不倫・浮気相手への慰謝料請求・書面送付
配偶者の不倫・浮気相手に慰謝料を請求する方法として、書面を送付する方法があります。
直接対面するよりもこちらの方法をお勧めします。
不倫・浮気相手と直接対面してしまうと感情が抑えきれないといったことがあり、どうしても感情的なものの言い方になってしまうものです。
その反面、感情的にならず、冷静に文章を考えることができるというのは、一旦落ち着いて考えをまとめる上でも非常に重要なものとなります。
慰謝料請求をするときは何よりも、冷静に物事を進めていく必要があります。
書面送付は内容証明郵便で
内容証明郵便とは、相手にどのような内容の書面を差出したのかということと、差し出した日を公的に証明してもらうことのできる郵便ことをいいます。
配達証明を付けることにより、相手に書面が届いたことと、受け取った日を証明することができます。
ただし、内容証明郵便を送付したからといって、それだけではなんの強制力もありません。
なぜ内容証明郵便を送付するのかと言うと。もし本当に裁判を提起しようとすると、まずは自分で「自分で請求してみたのか？」ということを問われます。
裁判所は多くの事件を扱うので、未だ自分で請求もしてもいないような事案を取り扱っているような暇はありません。
そこで内容証明郵便を送付していて、相手が慰謝料の請求に応じなかったり、請求を無視するようなことがあれば、請求をした事実があることを証明できますし、相手の不誠実な対応も主張することができるのです。
つまり、内容証明郵便は法的手続きを進める、前段階ということになります。
内容証明郵便で心理的圧迫を
内容証明郵便が法的手続きの前段階になると言っても、裁判まで進むのは、あまり得策ではありません。
そこで内容証明郵便のもう一つの効果として、相手に心理的圧力を与えることができるという効果です。
慰謝料請求等の場合、内容証明郵便の用紙には赤枠のものを使用します。
そもそも一般の人は、内容証明郵便で書面を送付されるということ自体に慣れているはずがありません。
そのようなもので送付された書面を、目にしたとき、心理的に圧力がかかるでしょう。
強制力はないと言っても、これだけで慰謝料を払うということも十分にあり得ます。
実際に私が使用している内容証明郵便の用紙を下記のリンクからダウンロードできますのでご自由にご使用ください。
A4の用紙に印刷してご使用ください。
内容証明郵便に記載する内容
- どれだけ精神的な苦痛を受けているのか
- 慰謝料の請求額
- 慰謝料の支払い期限
- 証拠の有無に関わらす証拠があるということ
- 法的手続きに進む準備があること
内容証明郵便に記載する内容は、上記のことを簡潔に記載します。
証拠の有無に関わらず証拠があるということを伝えておいても問題はありませんが、実際にある程度の証拠が揃っていた方が効果的です。
実際に証拠を持っていたとしても、この段階ではどのような証拠を持っているのかということは、相手に対策をとる手助けをしてしまうことになってしまうので伝えてはいけません。
脅迫や恐喝になる内容は避ける
書面で慰謝料を請求する場合に気を付けなければならないことは、その書面が相手に届いてしまえば、相手にとっても証拠となるということです。
送付した書面に脅迫や恐喝になり得ることが書いてあると、わざわざ相手に脅迫や恐喝の証拠を献上し、慰謝料請求とは別の問題として、刑事事件に発展しかねません。
「家族にばらす」「会社に言う」等の文言は避けた方が無難です。
これらは脅迫や恐喝になりかねません。
慰謝料請求とは、本来、被害者と加害者の間での紛争なので、第三者を巻き込むのはそもそも筋違いですし、相手の社会的地位を貶めることになります。
腹立たしい気持ちは解りますが、まずは相手に通知をして、その通知に不誠実な対応をしてきたり、無視するようなことがあれば、何食わぬ顔で相手の家族や会社に、その不倫・浮気相手の名前宛で再度通知を送付すれば良いのです。
相手の会社に送付するときも、相手宛に送るようにしましょう。
会社宛に送って、その内容が社内に広まるようなことはしてはいけません。
相手も追い込まれれば、反撃に出るしかなくなっていしまいます。
慰謝料請求は、真綿で首を絞めるようにジワリジワリと逃げ場をなくしていくようにしましょう。
どのような場合でも、送付する文書に脅迫や恐喝になり得る文言は記載しないしてください。
なお、「請求に応じなければ裁判を提訴する」という文言は、正当な手続きを行う宣言なので、脅迫や恐喝には当たりません。
この記事のまとめ
今回は慰謝料請求の書面での請求についてみてきました。
書面送付の場合は、配偶者の不倫・浮気相手と顔を合わす必要もなく、ある程度は冷静に物事を進めることができるので、闇雲に慰謝料請求を進めるよりもスムーズに進むことが多いのです。
しかし、書面を無視されたり、相手にも考える時間を与えてしまうデメリットもあるので、書面送付の場合は、ある程度証拠を揃えてから送付した方が良いでしょう。
書面送付だけでは解決しない場合もありますが、内容証明郵便を送付するだけで解決する事例も多いので、かなり効果的な方法です。
効果的な文章の書き方は、また後日の記事で。
